多くの人が「カフェイン=眠気防止」をイメージするように、カフェインに覚醒作用があることはよく知られています。このほかに興奮、強心、利尿作用もあることから、夜のカフェイン摂取は要注意です。眠気を遠ざけるうえに神経の興奮も高めるので寝つきを悪くしますし、利尿作用によって夜中に尿意を催して目覚めやすくなるなど、正常な睡眠サイクルを乱すからです。

カフェインは主に、コーヒー、紅茶、緑茶といった飲み物に多く含まれています。100mlの含有量を見ると、「コーヒーが60㎎でダントツ!」といいたいところですが、実は一番は日本茶である玉露で160㎎。煎茶やほうじ茶はコーヒーの3分の1の20㎎、紅茶は30㎎です。このほか、コーラ類などの清涼飲料水やエナジードリンクのカフェインも要チェックの対象です。また、カカオ豆もカフェインを含むことから、チョコレートやココアも要注意。コーヒーやコーラを飲みながらのチョコレートはほどほどにしましょう。

睡眠への影響を考えると、カフェイン摂取のタイムリミットを設定しておくと良いですね。カフェインの作用は、濃さや量によりますし個人差もありますが、効き始めるには摂取後30分間程度かかり、その効果は3~4時間持続します。高齢者になるとさらに長く持続することもあります。また、冷たくするとカフェインの吸収が遅くなるので、持続時間も長くなります。

それらを考慮すると、カフェイン入りの飲み物は就寝時刻の5~6時間前までにしておきたいところです。つまり、夕方以降のコーヒーはNG。飲むならハーブティー、ルイボスティー、麦茶などノンカフェインのものを楽しみましょう。どうしてもという方は、近年市場が急拡大しているデカフェやカフェインレスのものをチェックしてみて!